芦川淳一「サムライ・ザ・リッパー」
あらすじ…夜鷹が惨殺され死体を切り裂かれる事件が発生。平賀源内が捜査する。
タイトルの「サムライ・ザ・リッパー」は、イギリスのジャック・ザ・リッパー(切り裂きジャック)から来ているものですが、そのタイトルで犯人は少なくともサムライであることがバレています。
ちなみに本作の主人公・平賀源内の捜査能力はそんなに高くないです。ネタバレになるので詳細は伏せますが、物語の中で推理を大きく外していますし、クライマックスで重要な場所に辿り着いたのも、論理の積み重ねによる必然ではなく迷子になった末の偶然ですからね。
まあ、平賀源内がいくら多芸多才といっても、捜査のプロではないのだからそこまで期待してはなりますまい。
【参考文献】
朝松健・えとう乱星『伝奇城』光文社
« 丸亭素人「化物屋敷」 | トップページ | 朝松健「秘法 燕返し」 »
「書評(小説)」カテゴリの記事
- 大前粟生「タンを待ちながら」(2025.01.28)
- 福田恒存訳『リチャード三世』新潮社(6)ボズワースの戦い(2024.06.06)
- 福田恒存訳『リチャード三世』新潮社(5)第二の求婚(2024.06.05)
- 福田恒存訳『リチャード三世』新潮社(4)処刑と暗殺(2024.06.04)
- 福田恒存訳『リチャード三世』新潮社(3)アン・ネヴィルへの求婚(2024.06.03)
コメント