坂口安吾「梟雄」
斉藤道三の一代記。
前半の、一介の僧侶から美濃の国主に成り上がるまでのアグレッシブさとは対照的に、後半では斉藤義龍や織田信長に対して手出しをしていないなど消極的なところが目につきます。
ただし、義龍を「六尺五寸の大バカ」(P500)、信長を「バカヤロー」(P502)と呼んでいることから、一応の毒を吐いて蝮らしさを示してはいます。
【参考文献】
新潮社編『歴史小説の世紀 天の巻』新潮社
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