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コナン・ドイル「昇降機」

あらすじ…リア充のスタンゲイト空軍中佐は恋人とのデート中に嫌な予感に襲われる。気を取り直して展望塔へ上ろうとするが、昇降機が途中で泊まって立ち往生してしまう。

 本作の主人公スタンゲイト氏をリア充と述べた理由は以下の通り。

(1)美人の恋人(メアリー・マクリーン)がいる。
(2)「戦争は怪我もなく無事に乗り切った」(P210)、つまり健康体だということ。
(3)「実戦中の英雄的行動により名声も勝ち得た」(P210)、つまり社会的にはリアルヒーローだ。
(4)「三十歳になったばかり」(P210)で既に中佐。

 こんなリア充が主人公では、少なくとも今の私では共感を持って読み進めることはできませんな。
 又、これと相対するバーンズはマジキチの狂信者で、こちらは理解不能です。バーンズのバックボーンをもう少し描いてやれば少しはわかるかもしれませんが、本作の描写だけでは材料が少ないと言わざるをえません。それでも敢えて分析してみると、次のようになるでしょうか。
 バーンズの主張するところによると、「罪深き世代に予兆を示さんがためにそなたはここにある――主のおわすこと、そして罪業の上に審判あらんことを彼らに示すべき予兆なり」(P229)という神の声を聞いたとのことで、どうやら預言に従って一人ハルマゲドン(?)を実行しようとしたようです。

【参考文献】
コナン・ドイル『ラッフルズ・ホーの奇蹟 ドイル傑作集5』東京創元社

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