三島由紀夫「復讐」
玄武という老人の影におびえる一家の物語。
どうにも歪(いびつ)な感じのする家族だな…と思いながら読み進めていると、最後の方で倉谷玄武の脅迫状が登場して、なぜ彼らがおびえているのかが明らかになります。
その中に「俺の愛する息子に戦犯の罪をなすりつけ」(P349)とあり、このあたりは終戦からさほど経っていないことを感じさせます。
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