江戸川乱歩「搭上の奇術師」
あらすじ…淡谷庄二郎の宝石を怪人四十面相が狙う。
犯行予告の電話を受けた淡谷氏が、
「わかった。きみは予告の盗賊というわけだね。だが、いったいきみはだれた。予告するほどの勇気があるなら、名まえをいってもいいだろう。だいいち、名もなのらないというのは、礼儀ではなかろう」(P356)
と説き、犯人はあっさり正体を明かした次第です。
それにしても、こんなにあっさりバラしちゃっていいんだろうか? 相手が二十面相(四十面相)だと知れたら明智小五郎か小林少年が来ちゃうのに…。
まあ、たとえ明智らの活躍でつかまっても、次の連載が始まる頃にはとっくに脱獄してるんだから別にいいか。
【参考文献】
『江戸川乱歩全集 第21巻 ふしぎな人』光文社
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