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アドルフ・ヒトラー『わが闘争(下)』角川書店(9)

 第九章「突撃隊の意味と組織に関する根本の考え方」(P189-232)では、第七章で活躍した整理係(整理隊)を「突撃隊」に発展させて、彼らをゾロゾロと引き連れて
(1)ミュンヘンの行進(1922年晩夏)
(2)コブルクへの行進(1922年10月)
 を成功させたことを得意げに記し、最後に
(3)ミュンヘン一揆(1923年)
 の挫折を、奥歯にもののはさまったような口調で述べています。

 今日なお、これについて公然と語ったり、書いたりすることは不可能であり、特に国民的利益からいって有益でない。わたしはただ公然の論議においてこのテーマに早くも触れ、それによって公に知られているかぎりで述べることができるだけである。(P231)

 これが書かれた当時は「諸般の事情」により言えなかったのでしょう。実際、『わが闘争』はミュンヘン一揆(ヒトラー一揆)に失敗して服役していた時に口述筆記されたものですし。
 まあ、今となっては歴史の1エピソードとして、誰もが知ることができます。例えばこの件についてとりあえず知りたい方はwiki「ミュンヘン一揆」を参照されたし。

『わが闘争』(目次)

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