森鴎外「食堂」
あらすじ…役所の食堂で3人の役人が、大逆事件(幸徳事件)を皮切りに無政府主義者たちについて語る。
3人のうちの木村という男が講釈を垂れてくれているのですが、事前の準備も資料も一切なく、よくこんなにスラスラと言えたものだと感心してしまいます。講釈の中味は本作をお読みくださいとしか言えませんが、
「君馬鹿に精しいね」と、犬塚が冷かした。(P168)
という一文が出るのも納得です。ひょっとして木村は…。
【参考文献】
『森鴎外全集2 普請中/青年』筑摩書房
« 森鴎外「里芋の芽と不動の目」 | トップページ | 森鴎外「普請中」 »
「書評(小説)」カテゴリの記事
- 大前粟生「タンを待ちながら」(2025.01.28)
- 福田恒存訳『リチャード三世』新潮社(6)ボズワースの戦い(2024.06.06)
- 福田恒存訳『リチャード三世』新潮社(5)第二の求婚(2024.06.05)
- 福田恒存訳『リチャード三世』新潮社(4)処刑と暗殺(2024.06.04)
- 福田恒存訳『リチャード三世』新潮社(3)アン・ネヴィルへの求婚(2024.06.03)
コメント