江戸川乱歩「灰色の巨人」
あらすじ…灰色の巨人と名乗る怪盗が出現し、お宝を狙う。
犯人の正体は例によって例の如し。
ところで、物語の途中で少年探偵団がサーカスへ行き、盗まれた「にじの宝冠」を若い女性がかぶっているのを目撃し、そこから大捕物に発展します。
犯罪の証拠となるようなものをわざわざ衆目にさらすのは危険です。さっさと二十面相の私設美術館に収蔵しておけばいいものを…。
ひょっとしたら、「サーカスの女が本物の宝冠をかぶって登場するなんて誰も思うまい」とタカをくくり、スリルを味わっていたのかもしれません。迂闊ですねえ。
【参考文献】
『江戸川乱歩全集 第18巻 月と手袋』光文社
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