江戸川乱歩「化人幻戯」
あらすじ…青年・庄司武彦は大河原義明元侯爵の秘書となり、大河原氏の屋敷に住み込む。次第に彼は、若く美しい由美子夫人に思慕の念を抱くようになるが…。
江戸川乱歩の還暦記念作品。大人向けということで「8 浴室痴戯」(P299-309)のようなエロシーンがあったりします。渡辺淳一の小説のベッドシーンに較べれば控え目ですが、それでも子供には見せられませんな。
それはさておき、今回の明智小五郎は犯人逮捕と殺人防御の両方に成功しており、これは大手柄の部類に入るでしょう。詳しいことを話すとネタバラシになるので伏せますが、犯人の言動から判断するとどうやら明智に自分の正体を突き止めてもらいたかったようで、それが事件解決に寄与しています。
【参考文献】
『江戸川乱歩全集 第17巻 化人幻戯』光文社
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