コナン・ドイル『シャーロック・ホームズの帰還』新潮社
死んだ(ことになっていた)ホームズが生還する「空き家の冒険」、暗号を解読する「踊る人形」など10篇を収録。
その中で「黒ピーター」(P166-200)だけが初見だったように記憶しているので、それについて少々。尚、黒ピーターといっても黒人ではなく、そういう綽名(あだな)だとのこと。
で、その黒ピーターが何者かによって殺されたわけですが、ホームズは真犯人を別の用件で自宅に呼び寄せて逮捕しています。このシチュエーションは『緋色の研究』と共通です。シャーロック・ホームズをある程度知っている犯罪者(本書収録作品から挙げるとすれば、「空き家の冒険」のモーラン大佐など)には通用しない手法であり、アメリカ人や船乗りだから知らずにのこのことやって来たというわけですな。
シャーロック・ホームズの帰還 (新潮文庫) 著者:コナン ドイル |
« 門倉貴志『ゼロ円ビジネスの罠』光文社 | トップページ | 江戸川乱歩「月と手袋」 »
「書評(小説)」カテゴリの記事
- 福田恒存訳『リチャード三世』新潮社(6)ボズワースの戦い(2024.06.06)
- 福田恒存訳『リチャード三世』新潮社(5)第二の求婚(2024.06.05)
- 福田恒存訳『リチャード三世』新潮社(4)処刑と暗殺(2024.06.04)
- 福田恒存訳『リチャード三世』新潮社(3)アン・ネヴィルへの求婚(2024.06.03)
- 福田恒存訳『リチャード三世』新潮社(2)クラレンス公ジョージ(2024.06.02)
コメント