アドルフ・ヒトラー『わが闘争(下)』角川書店(8)
第八章「強者は単独で最も強い」では、自分たちの理念をパクった(とヒトラーが思っている)新党が次々とでき上がってきたことを非難しています。
とつぜん、残るくまなくわれわれの綱領を書きうつした綱領ができあがり、われわれから借りた諸理念が闘いとられ、われわれがすでに数年来闘ってきた目標がたてられ、国家社会主義ドイツ労働者党がすでに長いあいだ闘ってきた道がえらばれたのだ。人々は国家社会主義ドイツ労働者党が長く存続してきたにもかかわらず、新党を設立せざるをえなかった理由を、あらゆる手段で基礎づけようとするのである。ただしかれらがその高貴な動機をこじつければこじつけるほど、その空語はますます真実さを失ったのだ。(P185-186)
先達としての矜持・誇りといったものが感じられます。
となると、本章のタイトル「強者は単独で最も強い」の「強者」は自分たち(国家社会主義ドイツ労働者党)のことであり、「単独で最も強い」はパクリ政党に対して「お前らと手を組む気なんかねーよ」と言い放っているようなものですかねえ。独裁者らしいといえば独裁者らしい。
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わが闘争(下)―国家社会主義運動(角川文庫) 著者:アドルフ・ヒトラー |
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