太宰治「古典風」
あらすじをどう書こうか思案していると、巻末の「解説」に適当な文章が見つかったので引用させていただきます。
放蕩ものの御曹子が女中に来ている手くせの悪い少女を母からかばう。そのあと関係ができ、彼は夢中になるが、女は悩み、去ってしまい、親の定めた男と一緒になるというだけの話だ。(P303)
なるほど、そういう話だったのか。美濃十郎の手帖やらKR女史の手紙やらネロの伝記やら何やらが挟まっているので、大まかなストーリーがわかりにくかったのです。
ちなみに最後の一文「みんな幸福に暮した。」(P27)には、思わず「ほんとかよ」とツッコミを入れたくなりました。
【参考文献】
太宰治『新ハムレット』新潮社
新ハムレット (新潮文庫) 著者:太宰 治 |
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