浅暮三文「悪魔の背中」
あらすじ…ある男が、自分を捨てた女に復讐するために悪魔を召喚しようとする。
今作で使われている悪魔の召喚方法は合わせ鏡(※)ですか。私は悪魔の召喚については詳しくないのですが、合わせ鏡を使ったやり方は初めて知りました。多分、この作者(浅暮三文)の創作でしょう。
ひょっとしたら、本当にそんな方法があるのかもしれませんが、だとしても試してみる気にはなれませんな。生き人形遊びやこっくりさんと同じく、呪術は軽々しくやるもんじゃない。
良い子のみんなはやっちゃダメだよ!
※本書の記述によると、「まず鏡を二つ用意」(P222)し、それを「向かい合わせに置く」(P222)。午前零時に「悪魔が片方の鏡からやってきて反対の鏡へと通り抜ける」(P223)ので、「その瞬間を見計らって鏡をずらす」(P223)。そこで悪魔はこの世に留まり、魂の契約を…というわけです。簡単すぎて信憑性が低い。
【参考文献】
『午前零時 P.S.昨日の君へ』新潮社
« 岩井志麻子「死神に名を贈られる午前零時」 | トップページ | 江戸川乱歩「黒蜥蜴」 »
「書評(小説)」カテゴリの記事
- 麻布競馬場「港区に生まれただけなのに」(2025.10.21)
- 絵・天野行雄『動物園怪談画劇―井之頭百物語・玖―』井の頭自然文化園(2025.03.28)
- 大前粟生「タンを待ちながら」(2025.01.28)
- 福田恒存訳『リチャード三世』新潮社(6)ボズワースの戦い(2024.06.06)
- 福田恒存訳『リチャード三世』新潮社(5)第二の求婚(2024.06.05)


コメント