中井英夫「影の狩人」
あらすじ…青年は近所のスナックで、不思議な男と出会う。
ホモ・セクシャルの香りがしますな。
青年は自分が燔祭の羔に選ばれたことを知ったが、それは明らかに恍惚感を伴ったものだった。あるいは『青頭巾』の僧と美童のように、貪り食われることの快美感を期待しながら、青年は眠りに落ちた。(P32)
私は腐女子ではないので、このシチュエーションはどうということはない。しかしよくよく考えてみると、吸血鬼の中にホモがいてもおかしくないし、吸血鬼のターゲットにホモが選ばれることがあってもおかしくない。別に吸血鬼がノンケである必要性はないのですから。
【参考文献】
東雅夫=編『血と薔薇の誘う夜に 吸血鬼ホラー傑作選』角川書店
![]() |
|
« 三島由紀夫「仲間」 | トップページ | 江戸川乱歩「吸血鬼」 »
「書評(小説)」カテゴリの記事
- 大前粟生「タンを待ちながら」(2025.01.28)
- 福田恒存訳『リチャード三世』新潮社(6)ボズワースの戦い(2024.06.06)
- 福田恒存訳『リチャード三世』新潮社(5)第二の求婚(2024.06.05)
- 福田恒存訳『リチャード三世』新潮社(4)処刑と暗殺(2024.06.04)
- 福田恒存訳『リチャード三世』新潮社(3)アン・ネヴィルへの求婚(2024.06.03)
コメント