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リタ・タルマン『ヴァイマル共和国』白水社

 ドイツ第二帝国と第三帝国の間に位置する民主政体、ヴァイマル共和国(ワイマール共和国)とは何だったのか? ヒトラーの『わが闘争』を読み進めて行く中で、それが書かれた時代について知っておく必要があると思い、本書を手にとってみました。
 ただし、あまり初心者向けではないようです。当時の人名がバンバン出てくるのはともかくとして、彼らについての説明が全く不足しているので、予備知識がないと誰が誰やらわからなくなるのです。
 さて、ヴァイマル体制はたったの14年しかもちませんでしたが、本書では以下のように分析しています。

 当時のドイツの民主主義が脆弱だったのは、帝政時代から引き継いだ遺産があまりにも大きかったことと、共和制支持勢力が多くの派に分裂していて、そうした分裂状態をどうしても解消できなかったことによるものであった。(P140-141)

 そして「第六章 共和制の危機と終焉」では、失業者が増大する中で政局が昏迷を続けている様が描かれ、暗澹たる気持ちになります。政局の昏迷具合について言えば、ついつい今日の日本と重ね合わせて見てしまうからです。
 私は別に当時のドイツ人のようにヒトラーを待望するわけではありませんが、警告は発しておきます。議会がまともに機能しないならば、ヒトラーのように議会を無視する人が出てきますよ。国会議員の皆さんは、それでいいんですか?

【参考文献】
リタ・タルマン著、長谷川公昭訳『ヴァイマル共和国』白水社

ヴァイマル共和国 (文庫クセジュ) Book ヴァイマル共和国 (文庫クセジュ)

著者:リタ タルマン
販売元:白水社
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