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アドルフ・ヒトラー『わが闘争(下)』角川書店(7)

 第七章「赤色戦線との格闘」では、マルクス主義者たちとの闘争を繰り返しながら党勢を拡大していったさまが、やや自慢げに書かれています。又、本章の末尾に描写される、ミュンヘンのホーフブロイハウスのフェストザールでの集会など、なかなか緊迫感があって、それはそれで読ませるものがあります。
 尚、本章では国家社会主義のシンボルマークとして、あのハーケンクロイツ(かぎ十字)の旗が誕生した経緯が書かれています。

 われわれは赤の中に運動の社会的思想を、白の中に国家主義的思想を、ハーケンクロイツの中にアーリア人種の勝利のための闘争の使命を、そして同時にそれ自体永遠に反ユダヤ主義であったし、また反ユダヤ主義的であるだろう創造的な活動の思想の勝利を見るのだ。(P164)

 なるほど、あの旗にはそういう意味が込められていましたか。
 ちなみに巻末の訳注によると、

 ハーケンクロイツ(鉤十字)は、もともとゲルマン人が青銅時代から用いた幸運のシンボル。(P408)

 とのこと。幸運の…シンボル…? このハーケンクロイツを掲げたナチス・ドイツがその後どうなったかを知る者にとっては、ハーケンクロイツが幸運をもたらしてくれたのかどうか疑わしいのですが…。あ、でも、ドイツはベルリン・オリンピックを開催するぐらいに復興したんだから、それなりの呪力は認めてもいいかもしれませんね。

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著者:アドルフ・ヒトラー
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『わが闘争』(目次)

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