サイクロプス(2008年、アメリカ)
監督:デクラン・オブライエン
出演:エリック・ロバーツ、ケビン・ステイプルトン、フリーダ・ファレル
原題:CYCLOPS
備考:モンスターアクション
あらすじ…古代ローマ、ティベリウス皇帝の治世。一つ目の巨人サイクロプスが出現した。百人隊長マルクスがサイクロプス討伐の命を受け、戦闘の末これを生け捕りにしてローマに凱旋する。しかしティベリウス側近のファルコの陰謀によりマルクスは剣闘士の身分に落とされ、闘技場でサイクロプスと戦うことになる。
ローマ帝国兵弱すぎだろ…常識的に考えて…。最初の捕獲戦であれだけ矢を放っておいて命中したのは一本だけだし、牢番の兵士が死亡フラグを立てた末にサイクロプスに殺されてから翌朝になるまで異常事態に気付かなかったり(他に見張りはいなかったの?)、逃亡奴隷の一団を捕まえる時も返り討ちに遭う兵士がいたりと、あの強大なローマ帝国を支えた兵士たちとは思えない有様です。
それから、サイクロプスもちょっと情けない。知能が低いのは仕方ないとして(ちなみに『オデュセイアー』に登場するキュクロプスは、オデュセウスと会話するだけの知能を持つ)、棒で頭を叩かれて呆気なく気絶したり、最後はそんなに強くないはずのファルコによって呆気なく殺されたりと、主役級のモンスターにしてはショボいところが目に付きます。でも、ローマ皇帝を殺したんだから大金星か。
そういえばローマ皇帝ティベリウスも間抜けな点がありますな。サイクロプスが闘技場で暴れ出し、兵士たちを次々と殺してゆく中、彼が取った行動といえば椅子に座って、近くにいた兵士に「行け」と命じたくらい(それって戦力の逐次投入だよね?)。いやいや、ここは一刻も早く闘技場を脱出して軍団を召集し、剣闘士の反乱ともども鎮圧させるべきでしょ。
どうやら、歴史上のティベリウスよりも劣化しているようです。
最後にこの映画について少々ほめるべき点について。適度に戦闘シーンが挟まっており、アクションのテンポは良かったです。
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サイクロプス [DVD] 販売元:アット エンタテインメント |
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