アドルフ・ヒトラー『わが闘争(下)』角川書店(5)
第五章「世界観と組織」では、世界観とはいかなる性質を持つか、そして党の組織とはいかにあるべきかが述べられています。
世界観というものは、決して他の世界観と並存しようとする意志はないのだから、その世界観が、有罪なりと判定をくだした現存状態と協働していこうというつもりはなく、反対にこの状態と自分に敵対するすべての理念界にあらゆる手段で闘うこと、すなわちその崩壊を準備することを義務と感ずるのである。(P112)
この排他的な世界観の前では、「お互いの違いを認め合おう」などという寛容さは通用しません。もしもヒトラーに「寛容な世界観」を開陳したら、どんな罵詈雑言を食らうことやら…。
ちなみにこの不寛容な世界観にはモデルがあって、即ちそれはキリスト教です。曰く、「非常に自由な古代社会において、キリスト教の出現と共に、最初の精神的テロが現われた」(P111)とのこと。なるほど、国家社会主義とキリスト教にはそんな共通点がありましたか。
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わが闘争(下)―国家社会主義運動(角川文庫) 著者:アドルフ・ヒトラー |
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