エドガー・ライス・バロウズ「ジャングル探偵ターザン」
あらすじ…類人猿の雌チーカが何者かに攫われた。ターザンと類人猿の雄タウグが、チーカを奪還すべく追跡する。
ここに登場するターザンは、結構ワイルドです。
かれのわき腹には物入れ袋がぶら下がっている。今までに殺した何人とも知れぬ人間たちの一人から奪ったものだ。(P17)
ターザンは自分のことを人間だとは思っていないようだし、我々人間が持つ一般的な社会性(汝殺すなかれ!)とは無縁の生活を送っていることから、人間を殺して持ち物を奪うというのも、獲物(もしくは外敵)を狩って戦利品を手に入れたぐらいの認識なのでしょう。
さて、本作の「ジャングル探偵」は、足跡や臭いなどを手がかりにしてチーカを攫った他の群れの雄を追いかけています。なるほど、ジャングルでは「臭跡」なのか。そういえば警察犬が犯人の足取りを追うのも、犯人の「臭跡」をたどっているんでしたな。
【参考文献】
早川書房編集部・編『天外消失<世界短篇傑作集>』早川書房
天外消失 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ1819) 著者:クレイトン・ロースン,フレドリック・ブラウン,ジョン・D・マクドナルド,ジョルジュ・シムノン,他 |
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