エドガー・アラン・ポー「盗まれた手紙」
あらすじ…宮中の某貴婦人のもとから手紙が盗まれた。盗み出したのはD大臣で、警視総監Gが密かに手紙を探すものの、隠し場所が巧妙らしく見つからない。困り果てた警視総監はデュパンのところへ相談に訪れる。
デュパンが問題の手紙を「書物机の抽斗」(P234)から取り出して渡すという展開は劇的で結構なのですが(それでも、警視総監がこの事件をデュパンのもとに持ち込んでから「一月ほど」(P231)も経過しているのですが…)、そこから実際に手紙がどこに隠してあったのかを明かすのはずっと先になります。丁半ゲームだとかラテン語だとか色々な能書きを持ち出してきて、なかなか核心部分に辿り着けません。
もっと簡潔に伝えられるはずで、冗長と言えば冗長ですな。
【参考文献】
ポオ作『黒猫・モルグ街の殺人事件 他五篇』岩波書店
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黒猫・モルグ街の殺人事件 他5編 (岩波文庫 赤 306-1) 著者:ポオ |
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