フランク・R・ストックトン「女か虎か」
あらすじ…昔々、あるところに半未開人の王様がいました。その王国の重罪人は、闘技場の二つの扉のうちの一つを選びます。一方は虎で、こちらを開けたら虎に食い殺され、もう一方は女で、こちらを開けたらその女と強制結婚。ただしどっちがどっちだか罪人にはわかりません。ある日、王様は自分の一人娘と恋仲になっている若者の存在を知り、彼をこの審判にかけることにするのですが…。
中学生の頃、英語の授業で読んだことを思い出しました。もちろん中学生の英語力で理解できる範囲内で簡略化された文章でしたが。
たしか、最後はどうなったかわからない終わり方をしていたはずですが、改めて本作を読んでみると、やっぱり結末は不明。「作者は、すべての解釈を読者にゆだねることにする」(P254)とのこと。王女の決断も、若者の行く末も、読み手の判断に丸投げしています。
まあ、そういったことを推理してもいいんですが、私は面倒なので作者と同じく他の読者に丸投げします。悪しからず。
【参考文献】
早川書房編集部・編『天外消失<世界短篇傑作集>』早川書房
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天外消失 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ1819) 著者:クレイトン・ロースン,フレドリック・ブラウン,ジョン・D・マクドナルド,ジョルジュ・シムノン,他 |
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