H.G.ウェルズ「新加速剤」
あらすじ…ジバーン教授は他人の数百倍もの速さで動けるようになる薬を発明し、「ぼく」と一緒にそれを飲んで町へ出る。
実はこの記録は薬を飲んで、一気呵成に書き上げたのだ。と言っても途中でチョコレートを少し齧ったが。六時二十五分に書き出し、今は三十一分になろうとしている。この薬のおかげで、多忙な日でも仕事にうちこめる相当な時間を得られるというのは実に便利なことである。(P175)
だがちょっと待って欲しい。それだけ短時間に活動していれば、肉体に疲労が蓄積しないわけがない。というより、体が壊れてしまうんじゃないでしょうか。
ひょっとしたら、薬の副作用で神経が昂ぶってしまって疲労を感じていないのかもしれません。
【参考文献】
H.G.ウェルズ『タイム・マシン 他九篇』岩波書店
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タイム・マシン 他九篇 (岩波文庫) 著者:H.G. ウエルズ |
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