H.G.ウェルズ「ザ・スター」
あらすじ…太陽系の外から未知の惑星がやってきて海王星と衝突、両者は一つの巨大な白い星となって地球に接近してくる。
こんな記述がありました。
書斎に座っている大数学者が用紙を前へつき出した。やっと計算が終わったのだ。小さな白い薬瓶にはまだ薬が少し残っていた。覚醒剤を飲んで四日も徹夜したのだ。(P238)
惑星の軌道の計算を紙に書く(筆算!)というのも時代を感じさせますが、覚醒剤を飲んで徹夜するというのも同じく時代を感じさせます。本作は1899年発表だそうですが、その頃はまだシャブが合法だったということですな。
【参考文献】
H.G.ウェルズ『タイム・マシン 他九篇』岩波書店
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タイム・マシン 他九篇 (岩波文庫) 著者:H.G. ウエルズ |
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