江戸川乱歩「パノラマ島綺譚」
あらすじ…貧乏暮らしの人見廣介は、自分の理想郷を建設することを空想していた。そんなある時、自分と容姿がそっくりで財産家の菰田源三郎が死んだことを知り、奸計をめぐらせて源三郎に成りすまし、菰田家の財産を使って無人島に自分の理想世界を建築する。
田舎の金持ちが有り余る財産を使って自分好みのテーマパークを建てるというモチーフは、「地獄風景」と共通します。
ただし、こちらは地獄絵図の描写よりも犯人(人見廣介)の心理描写に比較的割いており、自分の正体がバレやしないかというビクビク感がよく伝わってきます。
【参考文献】
『江戸川乱歩全集 第2巻 パノラマ島綺譚』光文社
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パノラマ島綺譚―江戸川乱歩全集〈第2巻〉 (光文社文庫) 著者:江戸川 乱歩 |
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