アドルフ・ヒトラー『わが闘争(下)』角川書店(4)
第4章「人格と民族主義国家の思想」(P96-107)では民主主義的な多数決を否定し、
最良の憲法と国家形式は、民族共同体の最良の頭脳をもった人物を、最も自然に確実に、指導的重要性と指導的影響力をもった地位につけるものである。(P105)
と述べています。回りくどい表現なのでわかりにくいかもしれませんが、この後の文章の中に「決定は一人の人間だけがくだすのである」(P105)と書いてあることから、一人の人間による独裁体制が最もいいんだと言っているわけですな。
まあ、独裁体制のメリットとデメリットについて論じていたらキリがないし、ナチス・ドイツの体制に限ったとしても著述に膨大な労力が必要になるのであまりくどくどと書きません。ただ、一つだけ言わせてもらうと、ベルリンで日々の政務をこなしながら、ドン河での戦闘を指揮できるでしょうか?
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わが闘争(下)―国家社会主義運動(角川文庫) 著者:アドルフ・ヒトラー |
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