江戸川乱歩「蜘蛛男」
あらすじ…怪人「蜘蛛男」が若い女性を誘拐し、猟奇的な方法で殺害する事件が発生、東京を恐怖に陥れる。犯罪学者・畔柳博士と警視庁の波越刑事は事件解決に乗り出すが…。
P333の刑事部長と波越刑事の会話によると、一寸法師が犯人だった事件に言及し、「あれからもう3年にもなる」(P333)とあることから、「一寸法師」から3年後という設定になっていることがわかります。
それはさておき、明智小五郎が登場する前に、蜘蛛男の正体特定余裕でした。この程度の心理トリックなら、すっかり慣れてしまったからです。まあ、明智小五郎はたった一日で看破したぐらいですから、そんなに自慢することでもありませんね。
【参考文献】
『江戸川乱歩全集 第5巻 押絵と旅する男』光文社
【関連記事】
江戸川乱歩(目次)
« G・K・チェスタートン『ブラウン神父物語』嶋中書店 | トップページ | 塩野七生・文、水田秀穂・絵『漁夫マルコの見た夢』ポプラ社 »
「書評(小説)」カテゴリの記事
- 大前粟生「タンを待ちながら」(2025.01.28)
- 福田恒存訳『リチャード三世』新潮社(6)ボズワースの戦い(2024.06.06)
- 福田恒存訳『リチャード三世』新潮社(5)第二の求婚(2024.06.05)
- 福田恒存訳『リチャード三世』新潮社(4)処刑と暗殺(2024.06.04)
- 福田恒存訳『リチャード三世』新潮社(3)アン・ネヴィルへの求婚(2024.06.03)
« G・K・チェスタートン『ブラウン神父物語』嶋中書店 | トップページ | 塩野七生・文、水田秀穂・絵『漁夫マルコの見た夢』ポプラ社 »
コメント