編著・雪山行二『国立西洋美術館所蔵 ゴヤ ロス・カプリチョス ―寓意に満ちた幻想版画の世界―』二玄社
スペインの画家ゴヤの版画集『カプリチョス(ロス・カプリチョス)』に解説を付したもの。
聖職者や貴族、娼婦など様々な人たちに対する風刺が利いているのですが、さすがに時代と場所が隔たっているのでわからないところがあります。例えばP43の版画「みんな落ちるだろう」では女性のこめかみに大きなほくろがあるのですが、解説によると「これは当時娼婦の象徴であった付けぼくろである」(P42)とのこと。現代日本にも娼婦(売春婦)は存在しますが、付けぼくろはつけていませんからねえ。
とはいえ、解説によってわかる部分はまだいい方です。中には、当時の実在の人物をモデルにしたと思われるもののそれが誰だか不明、といったようにわからないままのものもあります。
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ゴヤ ロス・カプリチョス―寓意に満ちた幻想版画の世界 国立西洋美術館所蔵 (Art&Words) 著者:フランシスコ ゴヤ,雪山 行二 |
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