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内藤陽介『事情のある国の切手ほど面白い』メディアファクトリー

 切手コレクターである著者が世界各国の切手からそれぞれの国の事情を読み取って行く、というもの。
 イラン(P36)や北朝鮮(P57)などのようにプロパガンダとして活用しているところや、ジンバブエの額面のない切手(P112)のように経済状態(ハイパーインフレが凄くて新しい額面の切手の製造が追いつかない)が透けて見えるところ、グレナダ(P158)やシエラレオネ(P171)などの外貨の獲得手段として発行するところなどを紹介。
 ちなみに、今内戦で話題のリビアも取り上げられています。(P88-93)

 1942年生まれのカダフィは、御年68歳。同い年の「将軍様」こと金正日には健康不安説がつきまとうのを尻目に、最長不倒独裁政権の記録更新をまだまだ続けそうだ。(P93)

 これが書かれたのはチュニジアのジャスミン革命前ですし、まさかそれがエジプトに波及してムバラク政権を倒し、更にはリビアに波及してカダフィを倒さんとしているとは予想が付かなくても無理はありますまい。
 でも、P88の地図を見たら、リビアってチュニジアとエジプトの隣国なんですよねえ。つまり、リビア人の目の前で2つの独裁政権が倒れてしまったわけですから、何らかの影響は免れることはできなかったのですな。

事情のある国の切手ほど面白い (メディアファクトリー新書) Book 事情のある国の切手ほど面白い (メディアファクトリー新書)

著者:内藤 陽介
販売元:メディアファクトリー
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