スティーヴン・バクスター他『シャーロック・ホームズの大冒険(下)』原書房
下巻では1890年代から隠退後の第一次世界大戦までを扱っています。又、「慣性調整装置をめぐる事件」(P27-63、著:スティーヴン・バクスター)では依頼人がH・G・ウェルズだし、「ウォリックシャーの竜巻」(P365-401、著:F・グウィンプレイン・マッキンタイア)では若かりし日のアレイスター・クロウリーを登場させています。それから、「レイチェル・ハウエルズの遺産」(P273-318、著:マイケル・ドイル)は正典「マスグレイヴ家の儀式」の後日談となっています。
これら一連の事件もそれはそれで面白いのですが、巻末に収録された「付録 シャーロック・ホームズの事件年表」(P424-437)も興味深い。
シャーロッキアンが考証に考証を重ねて作成したもので、ホームズの年代に関してさしたる知識を持たない私なんぞはこれを読んで「よくここまでまとめたものだ」と感心してしまいました。マニアの情熱は侮れませんな。
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シャーロック・ホームズの大冒険 下 著者:スティーヴン・バクスター他 |
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