バタイユ『マダム・エドワルダ/目玉の話』光文社(1)
(1)では「マダム・エドワルダ」について、そして(2)では「目玉の話」について述べさせていただきます。
・「マダム・エドワルダ」
一人の男が、パリで娼婦マダム・エドワルダと一夜を過ごすというのが本作のあらすじ。
エドワルダ曰く、
「分かってるでしょう、あたしは神なのよ……」(P12)
無論、こんなことを言うエドワルダを「気の狂った女」(P22)と合理的に解釈することはできます。しかしそれで片付けてしまっては、本作の価値は理解できないでしょう。
私も充分に理解しているわけではないし、寧ろ彼らの狂気に惑乱しているのが正直なところです。ただ、古代の神殿娼婦の存在を想起することによって、わずかに解釈の光明が見えてくるのではないかと思っています。
とはいえ、今の私にはとても手に負えないのでこれ以上の思索はやめておきます。
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マダム・エドワルダ/目玉の話 (光文社古典新訳文庫) 著者:バタイユ |
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