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ベスト・キッド(2010年、アメリカ)

 この映画は、12月にゲオ特別試写会で観ました。
 日本では8月に公開された映画なのに、なぜ12月に試写会をやるのかというと、2011年1月にDVDレンタルがリリースされるからとのこと。ゲオが発行する無料情報誌「ジーゲットプレス vol.107」P3によれば「全国9都市880組1760名様をご招待」とあり、私はそのうちの1名に入った次第です。
 さて、本作は1984年制作の映画「ベスト・キッド」のリメイク作品です。1984年版は空手を題材としており、原題も「The Karate Kid」。しかしこの2010年版は空手ではなくカンフーなのにもかかわらず原題は「the Karate Kid」のままとなっています。格闘技にこだわりのない人間にとっては「細けぇこたぁいいんだよ」と思うかもしれませんが…。
 尚、この映画を鑑賞した後、元の作品も観ておいた方がレビューに深みが出るだろうと思い、近所のレンタルビデオで1984年版を借りてみました。1984年版は別にページを設けてレビューしますが、今回は両作品を対比させながら2010年版をレビューします。

監督:ハラルド・ズワルト
出演:ジャッキー・チェン、ジェイデン・スミス、タラジ・P・ヘンソン、ウェンウェン・ハン、チェンウェイ・ワン
原題:the Karate Kid

あらすじ…父を亡くし、母の転職でアメリカから北京に移り住んだ12歳の少年ドレは、異国の環境になじめず、カンフー少年チョンにイジメられる毎日だった。ある日、絶体絶命の窮地をアパートの管理人ハンに救われたドレは、ハンに弟子入りし、自分を守る技を習い始める。己の弱さと闘い、逃げない勇気を学んだドレは、ついにチョンとの決戦に臨むことに!!(チラシの紹介文より引用)

 冒頭にドレ(ジェイデン・スミス)が自分の身長を測って柱に印をつけるシーンがありますが、その中に父親が死んだことを示す文章が出てきます。1984年版の主人公も母子家庭でしたが、2010年版ではこの冒頭のシーンを挿入することにより父親不在を強く印象付けているようです。
 又、ドレの母親が自動車工場勤務で、アメリカのデトロイトから中国の北京へ引っ越すというのも考えさせられますな。デトロイトは自動車産業の街ですが、アメリカの自動車産業はすっかり没落してしまいました。かたや中国は色々と偽装や粉飾があるものの興隆しているのは間違いない。

 ところで、この映画にはコブラが登場します。クライマックスのネタバレになるので詳しくは言えませんが、重要な役割を果たします。
 コブラといえば、1984年版の敵グループが所属する道場の名前が「コブラ会」でしたっけ。とすると、このコブラは1984年版へのリスペクトでしょうか。

【関連記事】
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