ケイレブ・カー『シャーロック・ホームズ メアリ女王の個人秘書殺人事件』学研
シャーロック・ホームズの二次創作。
今回の事件の依頼人は大英帝国の首脳部の人間であり(ただし依頼は兄マイクロフトを通じてなされる)、しかも事件の背後には数百年前の歴史的事件(ダヴィッド・リッツィオ暗殺)が絡んでいるという大掛かりなものです。
スコットランドのメアリ女王の個人秘書(イタリア人音楽教師)、ダヴィッド・リッツィオが暗殺された経緯については本書の第三章で語られているのですが、私の場合は桐生操『メアリ女王』を読んでいたので助かりました。
とはいえ、だからといってホームズより先に「解く」ことはできませんでしたが…。
あ、ちなみに、P14の暗号電報の「昔なじみのクロフター(マイ・オールド・クロフター)」は、読んですぐにマイクロフトのことだと閃きました。まあ、これはワトスンが数行後に言い当てているくらい簡単ですから、大した自慢にはならないでしょう(と同時に、読者の楽しみを奪う重大なネタバレとはなりますまい)。
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