桐生操『女王メアリ 血の死刑台』講談社
表紙だけを見るとベルばら風の少女マンガかと錯覚するかもしれませんが、中身は活字びっしり(イラストはほんの申し訳程度に数点掲載されている)の本です。
で、このスコットランド女王メアリの評伝を読んでいて感じたのは、
「パワーゲームのプレーヤーとしては力不足」
ということです。力不足、と書いたのは、メアリが逃亡先にイングランドを選ぶなど、いくつものミスを犯していることが本書で指摘されているからです。又、最初の結婚(フランソワ二世)は子供の頃から決められていた政略結婚だからともかくとして、二回目の「分別を失わせるまでに変えた」(P103)結婚(ダーンリ)や三回目の結婚(ボスウェル)は何としてでも避けた方がメアリのためになったことでしょう。
平和な時代なら、彼女は社交界の花形として一生を送ることができたのでしょうが…。
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