森島恒雄『魔女狩り』岩波書店
15~17世紀に西欧で荒れ狂った魔女狩りを取り上げた本。魔女(男の「魔女」も含む)とされた人々に対する拷問・処刑の描写や、彼らが家族に当てた手紙などが引用されており、まともな神経の持ち主ならば読んでいて平常心を保つのは難しいでしょう。
残虐描写を引用しようかとも思いましたが、やめておきます。そのかわりに、本書のP129-133に掲載されている「処刑料金表」の一部を引用します。ただし、こちらもグロいので注意。
処刑料金表 一七五七年 ケルン大司教認可
(前文省略)
規定料金
1 四頭の馬で四つ裂きにする 五ターレル六アルプス
2 肢体を四半分に切り分ける 四ターレル0アルプス
3 以上に必要なロープ代 一ターレル0アルプス
4 四半分のそれぞれを四ヵ所に吊すに必要なロープ、釘、鎖代(運搬費を含む) 五ターレル二六アルプス
5 斬首、しかるのち焚刑(諸費用を含む) 五ターレル二六アルプス
6 それに必要なロープ代、刑架製作費ならびに点火料 二ターレル0アルプス
(以下略)
最後に、本書の評価できる点を一つ。それは、当時の文献(手紙を含む)をたくさん引用しているということです。プロローグだけで4つもあるくらいです。
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魔女狩り (岩波新書) 著者:森島 恒雄 |
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