上杉隆『政権交代の内幕 民主党は日本をどう変えるか』PHP
麻生政権末期から、鳩山政権誕生直後までを扱った政治ルポ。
本書は200ページ弱と、政治書にしては比較的薄く、書いてある内容も週刊誌などに掲載されていたものを加筆・修正したものであるから比較的平明でわかりやすい。
又、記者クラブ批判を繰り広げる上杉氏らしく、本書のP145には「ついに記者クラブが崩壊する」とあります。現在、記者クラブはまだ存続していますが、大臣の会見がニコニコ動画で生中継されたりと、情報の独占が崩れているのは事実ですな。
ところで、2009年の衆議院選挙で民主党が圧勝し、自民党が大敗したときのこと。
一方、目を自民党に転じると、選挙直後の永田町では、自民党の大敗に対する落選議員の怒りと怨みが渦巻いていた。
怒りの矛先は、主として森喜朗氏、安倍晋三氏、麻生太郎氏という三人の首相経験者に向かうことになった。その理由は、三人が文字どおり自民党の伝統とプライドをズタズタにしたからである。(P16)
あれ? 「あなたとは違うんです」という最後っ屁を放って政権を投げ出した福田ナニガシは? …まあ、あの人は影が薄いからどうでもいいか。
今でもネトウヨの間では、安倍再登板・麻生再登板を期待する声がチラホラと出てくることがありますが、自民党内がこれでは両者の再登板は不可能といわざるをえないでしょう。
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政権交代の内幕 (Voice select) 著者:上杉 隆 |
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