白鳥晴彦『聖書に秘められたエロス』宝島社
旧約聖書に書かれている、「近親相姦、不倫、売春、殺人を犯してまでの略奪愛、集団強姦、同性愛、獣姦、女装や男装、夫婦の性的楽しみ、官能讃歌」(P16)を取り上げたもの。ちなみに、本書では新約聖書の方は取り扱っていませんが、それは「性や官能についてほとんど言及されていないから」(あとがき)とのこと。
では、どんなことが取り上げられているのかちょっと紹介します。
ある日、レアが最初に産んだ子、ルベンが野に出て行った。小麦の刈り入れどきの頃だった。ルベンは野にマンドラゴラの草を見つけると、母親レアのところへと持って帰った。(P68)
マンドラゴラの草!? 私の記憶ではナスだったような(※)…と思って読み進めてみると、
二人の女が手に入れたがった“マンドラゴラ”とはナス科の植物で、形が朝顔に似た白や紫色の花を咲かせる。しかし、花は一日しか咲かない。(P69)
マンドラゴラといえばファンタジー世界の植物だとばかり思っていましたが、現実の世界にもマンドラゴラと名付けられている植物が存在していたのか…。
本書の解説に話を戻すと、「マンドラゴラは、神経を麻痺させる作用を持ってい」(P70)て、「古代中東では男性の性器の感覚を鈍くさせる媚薬として使われていた」(P70)とのこと。
たんに夫の精子が欲しいだけならば、レアにもラケルにもそのような媚薬は必要ではないだろう。男の射精を長引かせるマンドラゴラを争ってでも欲しがっていたのだから、彼女らは夫との性行為そのものを長く楽しみたがっていたのだ。(P70)
以前、聖書を通読した時にはただのナスだと思って読み進めましたが、この部分にはそういう「エロス」が隠されていたのか…。
※手許の聖書(共同訳)を調べてみたら、「ナス」ではなくて「恋なすび」と表記してありました(創世記30章14節)。しかしながら、当時の私には恋なすび(本書でいうところのマンドラゴラのこと)の知識が全く欠けていたため、脳がただのナスとして処理してしまったようです。
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