多根清志『プレステ3はなぜ失敗したのか?』晋遊社
家庭用ゲーム機戦争において、PS3(プレイステーション3)はなぜ敗北を喫したのかを、巨大企業ソニーの問題点を浮き彫りにすることで分析しています。
カンパニー制(P132)、プレイステーションBB(P143)、バッテリーリコール騒動(P155)、などなど…。私は経営の知識が皆無に等しいので詳しいことはわかりませんが、ソニーといえども大企業病とは無縁ではないようです。
ところで著者は最後に、「PS3はこのまま負けて消え去るかもしれない。しかし、全力を尽くした上での失敗は、決して無駄ではないはずだ。」(P206)と結んでいます。つまり、PS3の次世代機(PS4?)に期待を込めているようです。
もちろん、プレステ4発売の際には、本書で指摘されている、PS3の諸々の「敗因」をクリアしておかねばなりますまい。即ち、
・消費者に「高すぎる」と思われる値段では売らない。
・初期不良を充分に減らしておく。
・初出荷時に充分な在庫を用意すること。
・専用ソフトを充実させる。
・開発しやすいツール群を用意する。
といったことをするのです。できるかな?
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プレステ3はなぜ失敗したのか? (晋遊舎ブラック新書 002) 著者:多根 清史 |
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