井村君江『アーサー王ロマンス』筑摩書房
私が読んだのは安い古本でしたので、この文庫本の状態は悪く、あまつさえページの中に鉛筆で線を引かれている部分が見受けられました。 (P227)
まあ、このぐらいなら私は許容範囲です。安かったし。
それはさておき、著者(井村君江)の顔が妖怪雑誌『怪』(Vol.23)に載っていたので引用します。
(出典:『怪 Vol.23』角川書店、水木しげる「神秘家水木しげる伝」P152)
この人はケルト神話・ケルトの妖精に詳しいためか、巻末の「おわりに」ではアーサー王伝説とケルトの神話・伝説との比較考証をしています。
さて、本書の内容についてですが、紹介文に「アーサー王入門にうってつけの一冊」とある通り、アーサー王や湖の騎士ランスロット、美しい手の騎士ガレス、童貞の騎士ガラハッドなどの活躍がバランスよく描写されています。
しかもその活躍の中には、アーサー王がローマ皇帝ルーシャス・ヒベリウスを打ち負かして皇帝に即位するなんていうハナシ(P96-98)もあります。伝説の中とはいえ、ローマ皇帝にまで上り詰めていたとは…。
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アーサー王ロマンス (ちくま文庫) 著者:井村 君江 |
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