加藤廣『謎手本忠臣蔵(上)』新潮社
冒頭の柳沢吉明(後の吉保)と吉良上野介の会見シーンで参ってしまいました。
保明は上野介に桜湯を出したのですが、2杯目の桜湯には赤穂産の塩を用いて、上野介を試しています。粗忽者の私なんぞには到底ついていけない、高度な政治ゲームです。
それはさておき、本書の中で大石内蔵助は、主君(浅野長矩)がなぜ吉良上野介に対して怒り、あえて殿中で刃傷沙汰に及んだのかについて知ろうとし、その一方ではやる赤穂藩士たちを巧みに抑え込んでいます。
刃傷に及んだ理由については下巻で明らかとなるでしょうし、「神君の密書」フラグも回収されることを期待しつつ、下巻へと続く。
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謎手本忠臣蔵 上 著者:加藤 廣 |
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