武村政春『妖怪を科学する!』メディアファクトリー
妖怪によって引き起こされたとされる現象を科学的に解明しようとしたのは井上円了ですが、本書では分子生物学者の武村政春博士が妖怪に対してそれとは異なったアプローチをしています。すなわち、妖怪が存在すると仮定して、もしそうならば体の構造はどうなっているのかを生物学的に考察しています。
学者らしく、江戸時代の文献をしっかりと引用していたり、学術的な専門用語(脚注で解説を付している)が頻繁に出てきたりといった特徴があり、まじめな作りとなっているのがわかります。
それにしても、カッパが頭の皿で光合成を行っていた(P32)とは思いもよりませんでした。学者のまじめな考察とそこから導き出される推論がこんな風になってしまうとは面白い。
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妖怪を科学する!(ナレッジエンタ読本21) 著者:武村政春 |
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