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京極夏彦『冒険小説 今昔続百鬼――雲』講談社

 妖怪馬鹿の多々良勝五郎と、その同類の沼上蓮次郎が、伝説採集の貧乏旅行に出かけては事件に巻き込まれる――。で、多々良センセイは鳥山石燕の妖怪絵の解読にかかりきりで、それがうまい具合に事件解決に結びついてしまいます。何という偶然(何というご都合主義)!
 それはさておき、終戦から間もない時代設定で食糧事情が悪いはずなのに、多々良勝五郎センセイは肥え太っています。金持ちならともかく、この妖怪馬鹿は作品を読む限りでは貧乏人です。その貧乏人がなぜ肥満体を維持できるのだろうか? う~ん、謎だ。

 ちなみに、作中で取り上げられた妖怪絵の解読については、多々良勝五郎のモデルとされる多田克己氏が著した『百鬼解読』を参照されたし。

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