宮崎正弘『トンデモ中国 真実は路地裏にあり』阪急コミュニケーションズ
中国の全33省(※)の観光スポット(日本人が滅多に訪れない所を含む)を紹介したもの。
ノモンハン戦争陳列館(P109)、中山艦展示場(P161)、張学良公館(P220)などなど…。よくもまあ、こんなにいろいろなところへ行ったものだと半ば感心し半ばあきれ返ってしまいます。
ところで、本書では随所に、著者による皮肉が利いています。
「北朝鮮は生活の臭いさえしない。(中略)これが地上の楽園?」(P74)
「筆者が『気味の悪いほど中国を持ち上げる日本人画家、宗教者、学者、ジャーナリストがいますね?』と聞くと『誰ですか? 私たち知りませんが……』と答える。『たとえばヒラヤマとか、イケダとか、アンドウヒコタロウとか、チクシテツヤとかいう名前ですが……』。(漢字で紙に書き直しても)『聞いたことありません』(上海でのインテリとの会話デス)」(P124)
「それにしても日本のガイドブックに書かれた地図は方角がめちゃくちゃな記載が多いですね。くれぐれも『地球の迷い方』って言われませんように。」(P222)
ちなみに、引用文の中に登場するカタカナ表記の日本人は、平山郁夫、池田大作、安藤彦太郎、筑紫哲也のことと思われます。
日中友好に尽力しても中国人の知名度は低いとは…。あ、でも、「人知らずしてうらみず、また君子ならずや」といったところでしょうか。
※巻末のプロローグによると、中国政府は台湾を含めて「全34省」としているが、著者は台湾を除外して全33省としている。
トンデモ中国 真実は路地裏にあり 著者:宮崎正弘 |
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