サビン・バリング=グールド『ヨーロッパをさすらう異形の物語(上)』柏書房
副題が「中世の幻想・神話・伝説」で、監修が池上俊一。中世ヨーロッパのさまざまな伝説を取り上げ論じています。
上巻では「さまよえるユダヤ人」や「プレスター・ジョン」「エペソスの眠れる七聖人」などを取り扱っているのですが、その本の中で「ウィリアム・テル」が実在しなかったと述べているのにはちょっと驚きました。
著者によると、ウィリアム・テル以前の時代に類話がいくつもみつかるとのこと。デンマークのトコ、鍛冶屋ヴェルンドの弟エギル、弓の名手ヘーミング、アスラクの息子ゲティ、…。よくもまあこれだけ豊富に出してくるものだと感心してしまいます。
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ヨーロッパをさすらう異形の物語〈上〉―中世の幻想・神話・伝説 著者:池上 俊一,サビン バリング=グールド |
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