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チェ 28歳の革命(2008年、西・仏・米)

 この映画は、USEN株主総会後の特別試写会で観ました。株主総会出席者のみとなっているためか、あるいはチェ・ゲバラの半生を描くという渋い作品であるためか、客層は中高年の男性が多かったです。

監督:スティーヴン・ソダーバーグ
出演:ベニチオ・デル・トロ、デミアン・ビチル、ジュリア・オーモンド、カタリーナ・サンディノ・モレノ、ロドリゴ・サントロ
原題:CHE PART ONE
備考:2008年度カンヌ国際映画祭主演男優賞

あらすじ…アルゼンチンの青年医師、エルネスト・ゲバラはメキシコでフィデル・カストロと出逢い、キューバ革命に身を投じる。

 チェ・ゲバラがカストロと出会うところから始まり、随所にその後のニューヨークでの国連総会出席などを挿入しつつ、バティスタ政権打倒で映画を終えています。
 通常、モノクロ画面にするのは過去の回想なのですが、この映画でモノクロになっているのは未来のシーンです。いわば「未来の回想」ですな。
 しかもその「未来の回想」の中で、赤狩りで有名なマッカーシーが出てきた時にはニヤリとしました。私はこの時代の歴史にはあんまり詳しくないのですが、もしも事情に通じている人間が見たら他にも「おっ」と思うところが出てくるのではないでしょうか。

 ところで、革命軍は82人でキューバに乗り込み、2万人の軍隊を持つバティスタ独裁政権を倒してしまいます。82対20000ではまず勝ち目はないと思うでしょうが、当時のキューバは貧富の格差が激しく、大多数のキューバ国民の間には不満が充ち充ちていたため、革命軍にどんどん志願して革命軍はどんどん大きくなっていきます。
 そこで想像してみるのですが、今の日本にもしもチェ・ゲバラのような情熱を持った革命家が出現したら、バティスタ政権のように政府転覆とまでは行かないまでも(日本政府はそこまで腐っちゃいないし組織の力も強い)、国民の不満を糧にして相当引っ掻き回されるんじゃないでしょうか。
 このような事態を回避する方法として、民主主義社会では選挙というシステムがあるわけで、革命家に対して
「武力に訴えるんじゃなくて、選挙で決めようぜ!」
 と言うことができます。
 しかしながら、麻生太郎首相は次の選挙でボロ負けすることがわかっているから、「みぞゆう(←なぜか変換できない)の危機」だからだとか何とか言って解散総選挙逃れに終始しているからなあ…。

 さて、話を映画に戻しますと、この作品は2部作のうちの第1作目であり、次作は「チェ 39歳別れの手紙」となります。チェ・ゲバラの魅力を存分に知るには、こちらの作品も併せて観ておく必要があるかもしれません。

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 いつもお世話になっているRosalindaさんに誘われて、今年初めての試写会に行ってきました。題目は“チェ 28歳の革命”と“チェ 39歳別れの手紙”です。(共通公式ホームページはこちら。)... [続きを読む]

» スティーヴン・ソダーバーグ監督『チェ28歳の革命』を観た [『犬の鼻先におなら』]
本当の労働者にはちょっと。地味で真面目。そしてその限界。 アンチハリウッドが隠れテーマなのかも知れません。享楽性を“粛清”したような映画です。“芸術”作品の流れでもなし。強いて言えば記録映画に近いでしょうか。 一言で言えば“地味”。戦闘シーン満載の革命...... [続きを読む]

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