JSEA『宇宙エレベーターポケットブック』
日本宇宙エレベーター協会(JSEA)が発行する小冊子です。いつどこで入手したか忘れました(多分、秋葉原だったと思う)。
宇宙エレベーター(軌道エレベーター)とは、簡単に説明すると、宇宙の静止軌道ステーションと地球とをつなぐ、長大なエレベーターのことです。何とも途方もない話ですが、小冊子によると、「理論的には十分実現可能なものであり、近年の技術発展で手の届く域に到達しつつある」(P1)とのこと。
ちなみに、P7には「解決を要する主な課題」という表があって、その中には「利害や政治的対立による建造への反対、妨害」なんてものもあります。これは科学者ではなく政治家がやらなくてはならない仕事ですな。
尚、「主な課題」があるということは、「小さな課題」ならばここには書ききれないくらいたくさんあるということでしょう。
また、宇宙エレベーターの建造は「理論的には」可能であっても、実際にやってみると思わぬ生涯が立ち塞がることが頻繁にあります。科学者が理論を駆使して仮説を組み立て、その仮説をもとに実験をしては失敗を繰り返す様を見ればよくわかります。
というわけで、宇宙エレベーターへの道のりはまだまだ果てしなく遠いんだなということが実感できました。
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