夢枕獏『平成講釈 安倍晴明伝』中央公論社
夢枕獏の『陰陽師』シリーズは漫画化されたり映画化されたりしていて有名ですが、今回取り上げる『平成講釈 安倍晴明伝』はそれとは全く趣を異にしております。
具体的に言うと、ここに登場する安倍晴明は、講釈の中で語られてきた安倍晴明です(無論、作者なりの脚色も入っていますが)。作者の夢枕獏は平成の講釈師・夢枕獏秀斎として登場し、時には自分の旅行や鑑賞した演劇などの話を交えつつ面白おかしく語るという体裁を取っています。
ちなみに、本書に登場する安倍晴明は13歳(この時は尾花丸と名乗っている)までですので、一読者としてはとりあえず今後の展開を楽しみにしておくことにしましょう。
![]() |
平成講釈 安倍晴明伝 (中公文庫) 著者:夢枕 獏 |
« 二条駅から歩いて十五分(2008年、日本) | トップページ | piano man(2008年、日本) »
「書評(小説)」カテゴリの記事
- 樋口一葉「この子」(2023.05.16)
- 樋口一葉「わかれ道」(2023.05.15)
- 樋口一葉「うつせみ」(2023.05.14)
- 樋口一葉「ゆく雲」(2023.05.13)
- 樋口一葉「大つごもり」(2023.05.12)
コメント