この映画は、ギャオ株主優待の試写会で観ました。
2月5日のC.C.レモンホール近辺では二日前に降った雪がかすかに残っていました。それだけ寒かったということです。私は会場の外の行列に並んで開場を待っていたのですが、主催者側が30分ほど予定を繰り上げて開場していなければ、きっと凍えていたことでしょう。
監督:クリス・ワイツ
出演:ダコタ・ブルー・リチャーズ、ニコール・キッドマン、サム・エリオット、エヴァ・グリーン、ダニエル・クレイグ
原題:The Golden Compass
原作:フィリップ・プルマン『黄金の羅針盤』新潮社
備考:冒険ファンタジー
あらすじ…我々の世界とは似て非なる平行世界。子供たちが次々に行方不明になる事件が続発した。12歳の少女ライラは冒険の旅に出る。

主人公の少女ライラは、ハリー・ポッターやゲドのように魔法を使うわけでもなく、スーパーマンやスパイダーマンのように超人的な身体能力を発揮するわけでもない。
ライラが発揮する唯一の特殊能力は、黄金の羅針盤(アレシオメーター)を使うことです。このアレシオメーターを使って、未来を予知したり、隠されたものを探し当てたり、過去を言い当てたりするのです。…これはどう見ても占いですな。
これ以外には、ライラは機知を用いたり周囲の助けによって幾度ものピンチを脱出します(詳しい内容はネタバレになるので言いません)。
そういえば戦闘は白熊・魔女・ジプシャン(映画に登場する海洋民族。洋上のジプシーみたいなものか)が専ら担当しています。まあ、12歳の少女には戦闘は無理ですのでこればかりは仕方がないのでしょう。
それにしてもダイモンとは厄介なものですな。厄介、と書いたのは、この映画ではダイモンは欠くべからざる存在であり、しかもこの作品独自の存在でもあるから、この映画を取り上げる際にはある程度説明しなくてはいけないからです。
で、ダイモンについて簡単に説明すると、ダイモンとは人間の魂が具現化したもので、動物の姿をしています。子供のうちはダイモンの姿が定まらず、従ってライラのダイモンは作品中にコロコロと姿を変えます。目まぐるしいったらありゃしない。
ちなみに宿主とダイモンは密接不可分の存在で、宿主が死ねばダイモンは消滅するし、ダイモンが殺されれば宿主も死んでしまいます。
尚、ダイモンについては3つほど愚考しました。
(1)もしも満員電車だったら
ダイモンがネズミやバッタなら、頭や肩の上に載せることもできますが、ユキヒョウや狼だったら…とても乗れたものじゃありませんな。
(2)語源
ダイモンの語源は、英語のデーモン(Daemon)や古代ギリシア語のダイモニオン(神霊)にあるんじゃないかと思いました。もちろんこの場合のデーモンは「悪魔(demon)」という意味よりは「霊的なモノ」といった方がいい。
(3)無意識
心理学的に解釈するならば、ダイモンは動物の姿をしていることから、無意識の表徴であると見ることができます。だとすると、ダイモンを通って人間(対するこちらは意識の表徴でしょうか)に流れ込んでくるダストは、無意識から意識にやってくる心的エネルギーと見ることができます。

↑チラシにこんな落書きしちゃいました。
追伸:ちなみに私のダイモンはユキヒョウです。
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