姿三四郎(1943年、日本)
この映画は、著作権の切れた昔の映画を無料で公開しているサイト「Free Movies & Documentaries」で観ました。
http://www.jonhs.net/freemovies/sugata_sanshiro.htm
監督:黒澤明
主演:藤田進
出演:大河内傳次郎、轟夕起子、月形龍之介、志村喬 他
原作:富田常雄『姿三四郎』
あらすじ…明治15年、姿三四郎は柔道の修行のために都会へ出てくる。
この作品の冒頭に「御詫び」の文章が出てきます。それによると、この映画は「昭和十九年三月再上映した際に当時の国策の枠をうけ監督黒澤明氏並びに製作スタッフの関知せぬまま一八五六尺短縮されたものであります」。しかも、短縮した部分のネガフィルムは散逸してしまったという(※)。惜しいかな。
でも、こんな断り書きが出てくること自体、当時の世相を感じることができます。
ところで、私が観た映像では英語の字幕が付いているのですが、柔道(柔術)を「karate」と表記しているのはいただけませんなあ。おそらくはjudoとkarateの区別の付かない人が字幕をつけたんじゃないでしょうか。
16分ほどのところでヒグラシが鳴くところには感心しました。BGMとして聴いてみるとなかなかに優れたもので、面白い演出じゃないかと思います。
又、最後の果し合いのシーンでは風が強く吹いているのですが、この強烈な風の音がいい緊張感をかもし出してくれています。
※ウィキペディアの項目「姿三四郎(映画)」によると、「電力節約のため1作品の上映時間が80分以下に制限された」からカットされたのだが、「ソ連崩壊後、ロシアのコズモンドフィルムで満州国からソ連に持ち去られた一部のカット部分のフィルムが発見された。2002年に発売されたDVDではその部分が加えられた91分の『最長版』が収録された。」とのこと。ちなみに私が観たのは、カットされた方の79分版です。
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姿三四郎 販売元:東宝ビデオ |
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