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逃走遊戯(1995年、日米)

主演:ラッセル・クロウ、豊川悦司、ヘレン・スレイター
監督:フランク・カペラ
原題:NO WAY BACK

あらすじ…マフィアの首領のボスが殺された。FBI捜査官ザックは容疑者としてヤクザのボス・ユウジを逮捕するが、自らの手で報復を望むマフィアの首領はザックの息子を誘拐してユウジの引渡しを要求する。ロスへ飛行機で護送されるユウジは、自分がマフィアへ売られることに気づき、ジャンボ機を不時着させ逃走するが……。(パッケージの紹介文より引用)

 この映画は、中古のVHSビデオテープ(レンタル用)を買って観たのですが、冒頭の新作映画の紹介ではどれもヤクザもののセックス&バイオレンスばっかりで、目のやり場にちょっと困りました。

 パッケージのコピーには、「豊川悦司、鮮烈のハリウッドデビュー!」とありますが、その後の動静は…ちょっと聞きませんな。この映画自体、正直言ってあまり面白くないので、コケちゃってその後が続かないんだなと推察します。

 では、どこがつまらないのか? 幾つか挙げてみます。
 まず、この映画は一応アクション映画なのですが、それにしてはアクションがショボい。カーチェイスはあるものの、建物爆破はないし銃撃戦も少人数で物足りない。
 又、ザックは息子を誘拐されたことを知り、ユウジをマフィアに引き渡すことにするのですが、それによって生じる苦悩の描写が浅い。さすがはアメリカンヒーローだ。
 それから、スッチーの姉ちゃん。首を突っ込みすぎて最後にはとうとう人を殺しています。単に行きがかりで一緒になっただけなのに、そこまでするのか?と思ってしまいます。
 ちなみに、ユウジは最後の銃撃戦で何発も弾を食らっているのですが、ラストのザック父子の会話では、どうやら生きているようです。
 ええっ!? あれだけ食らってまだ生きてるの!?
 まあ、アクション映画の主役クラスは、なかなか弾に当たらないし、当たってもなかなか死なない(その代わり、端役はすぐ弾に当たるし、当たったらすぐ死ぬ)。そういうお約束だということで、一応納得しておくことにしましょう。

 最後に、良かった点について。
 ユウジは逃げようとし、ザックは逃がすまいとする。そこにマフィアとFBIが絡んでくるのですが、その辺の駆け引きが見所の一つだと思います。

逃走遊戯 NO WAY BACK DVD 逃走遊戯 NO WAY BACK

販売元:東映
発売日:2004/10/21
Amazon.co.jpで詳細を確認する

300<スリーハンドレッド>(2007年、アメリカ)

主演:ジェラルド・バトラー
監督:ザック・スナイダー
備考:R-15指定

あらすじ…スパルタ勢300人とペルシア勢100万人が戦う。(テルモピュライの戦い)

 この映画は中野サンプラザの試写会で観ました。私は黒の革靴にGパン、白いパーカーという服装のセンスを疑われる格好で、最前列の真ん中の席に座りました。

 さて、肝心の映画ですが、要するに筋肉ムキムキの男たちがパンツ一丁で戦って、敵をバッタバッタと倒してゆくものの最後は玉砕するという古代戦争アクションモノです。筋肉ムキムキのスパルタ戦士たちが居並ぶさまは、はっきり言ってむさ苦しいです。
 又、槍で体を刺し貫かれたり、首を刎ねられたり、手足を切り落としたりという残虐なシーンが多いので、R-15指定もむべなるかなと思いました。
 ムサ苦しいのと残虐なのとに嫌悪感を抱く人は、この映画は観ない方がいいでしょう。

 次に、歴史に関してですが、史実の概要はウィキペディアをご覧になるといいでしょう。
テルモピュライの戦い(Wiki)
 上記のwikiの記述によると、スパルタ兵300はともかくとして、ペルシア軍100万は誇張しすぎです。ヘロドトスによれば21万ですが、実際にはもっと少なかったんじゃないかとの指摘さえあります。
 とはいえ、近代以前の戦争ではこの手の誇張はよくあることなので(例えば、赤壁の戦いでの曹操軍100万など)、数字に拘る必要はないでしょう。
 又、スパルタのトンデモ制度については色々とツッコミを入れたいところがありますが、面倒なのでやめておきます。映画の中で簡潔に紹介されていますが、詳しく知りたい方はググるなり文献を漁るなりどうぞ。

 軍事学的に見れば、寡兵でもって隘路に陣取り大軍を迎えるのは正しい。しかし、敵兵が間道を伝って背後に回りこまれた以上、早期に撤退して少ない兵力を温存しなければならない。特に、スパルタは市民による少数精鋭主義(スパルタの多数を占める自由民・隷属民は、政治に参加する権利もなければ軍役に就く義務もなかった)の兵制だったので、兵力の補充はなかなか利かない。そんな中で300の兵と最高指揮官を失うのはいかにも痛い。とはいえ、玉砕によって全ギリシアを奮起させる政治的効果はありましたが。

 最後に良かった点について。この映画のウリは戦闘シーンなのですが、騎兵部隊・象部隊・サイ・巨人などが次々に出てきて(戦力の逐次投入)、全く飽きさせない仕掛けになっています。
 戦争モノが好きな人にはたまらないでしょう。

【関連記事】
300 ~帝国の進撃~

コアラ課長(2006年、日本)

この映画はギャオで観ました。
http://www.gyao.jp/sityou/catedetail/contents_id/cnt0034768/

監督:河崎実
企画:叶井俊太郎

あらすじ…漬物会社で働くコアラ課長・田村。ある日、彼の恋人が惨殺死体となって発見されてしまう。事件を捜査する小野刑事(野村宏伸)は3年前に田村の元妻・由香利が失踪していた事実を知り、田村を容疑者として追いつめる。だが、田村は3年前の記憶をなくし決定的な証拠を得られない。そんななか、新たな殺人事件が起き…。(紹介文より引用)

 安っぽい映画だなあ、というのが見終わった後の率直な感想です。終盤にアクションシーンがあるのですが、全然迫力がない。素人っぽさ丸出しの動きです。

 ちなみに、河崎実監督らしい、ツッコミどころ満載の演出、設定、ストーリーには笑えました。これは喩えるなら選挙に出てくる又吉イエスやドクター中松のように、決して「当選」はしないんだけれども見る人が見たら楽しませてくれるという、そんな変わった味がします。

 それにしても、最後はあんなまとめ方をしちゃっていますが(ネタバレになるのでここでは書きません)、結局アレでよかったのでしょうか? なんだか色々と解決されていない問題があるような、ないような…。
 とはいえ、この映画の世界では、コアラやウサギ、蛙が人間社会の中で平然と生活していて誰もそのことを不自然だと思っていない。だから、細かいことを気にしたら負けかなと思います。

ビジネスポータル「cybozu.net」

 これは広告です。

 bizトレとは、職場で使えるビジネス知識・マナーをゲーム感覚でトレーニングできるものです。
 ちょっと過去問を紹介しましょう。

Q.「結婚10年目」は一般的に何と呼ばれている?(マナー)
Q.書類を番号順にクリックせよ。
Q.部長が帰る時にかける挨拶は?(対応力)
(2007年5月1日分)

 ちなみに私は上の問題をやってみたところ、スコア280でした。(※過去問をやる分には、会員登録は不要です。会員登録が面倒だと思ったら、とりあえず過去問に挑戦してみましょう。)

ビジネスマナー

情報元:buzzmo

バーチャルウォーズ(1992年、アメリカ)

監督:ブレット・レオナード
原作:スティーブン・キング『芝刈り機の男』
主演:ピアース・ブロスナン、ジェフ・フェイヒー

あらすじ…猿の脳を開発して兵士にするという国家機密のプロジェクトが行われていたが、その猿が警備員を殺して研究所から脱走しようとする事件が起こる。幸い、その猿は脱出前に射殺されるが、科学者が責任を取って謹慎処分にされる。その科学者は自宅で不貞腐れる日々を送っていたが、隣家の庭で芝刈りをしていた頭の悪い青年に目を着け、彼の脳を開発する。するとその青年はみるみるうちに知能が上がり、更には超能力にも目覚め…。

 この映画のウリであるCGについて言えば、当時の水準では「最新鋭」だったのでしょうが、技術が進歩した今ではかえって陳腐に見えてしまいます。しかしまあ、時代の流れということで、これはこれでしょうがないのかもしれません。

 ところでこの科学者、不貞腐れて自宅にヒキコモってゲーム三昧の日々を過ごし、カミさんに逃げられるという、ナイスなダメ人間っぷりを見せてくれます。
 その上、頭の弱い青年に「ゲームをやらないか」と言って自宅の地下室に連れ込み、人体実験を施す…。どう見てもマッドサイエンティストです。本当にありがとうございました。

ロード・オブ・ウォー(2006年、アメリカ)

あらすじ…ウクライナ移民の男(ニコラス・ケイジ)が武器商人として成り上がってゆく。

 終盤で主人公がインターポールの捜査官に、「自分は必要悪」と説くシーンでは、静かに且つ穏やかに語っていますが、それが下手なヤクザよりよっぽどドスが利いているように思います。
 派手なアクションがない分、こういった渋いシーンは味があります。

 尚、この映画と似たような映画として、ブラッド・ダイヤモンドが挙げられます。どちらも社会派で政治的メッセージが強く、アフリカが舞台になっている。主人公は片や武器商人で片やダイヤの密売人という、とてもカタギじゃない職業。
 他にも共通点はありますが、省略。興味がわいたら御覧ください。

ロード・オブ・ウォー [DVD] DVD ロード・オブ・ウォー [DVD]

販売元:日活
発売日:2006/06/09
Amazon.co.jpで詳細を確認する

スモーキン・エース/暗殺者がいっぱい(2006年、アメリカ)

 この映画は5月8日(火)、中野の試写会で観てきました。

主演:ベン・アフレック、アンディ・ガルシア 、アリシア・キーズ
監督:ジョー・カーナハン
上映:1時間48分
備考:R-15、アクション、B級

あらすじ…かつてラスベガスの人気マジシャンであったエースはマフィア達のコネクションを伝い、裏社会で一気にのし上がる。しかし、所詮素人に過ぎない彼は、遂に一線を越え逮捕されてしまう。マフィアを裏切り、FBIに情報を流すエースにマフィア界のボス、スパラッザの怒りに触れ、自分の心臓に100万ドルの報奨金がかけられる!今エースと100万ドルをめぐり、殺し屋達とFBIの空前絶後の殺し合いが始まる!!タイムリミットは18時間、殺るのは誰だ!?(招待状の紹介文より引用)

 主人公のエースことイズラエルが裏社会でのし上がっていく過程や、殺し屋たちの設定などは、冒頭のFBIのブリーフィングで簡単に述べられているだけです。
 なぜこうなったのかというと、おそらくそういった周辺部分を作り込む予算がなかったからではないかと推測します。

 それはさておき、殺し屋やFBI捜査官などが、イズラエルのいるホテルへやってきて凄絶な殺し合いをするのですが、その間に主人公は何をやっていたのかというと、何もしていないんです。
 ホテル最上階のフロアを貸し切って、娼婦たちを集めて乱痴気騒ぎをした後、他の女に代えろとか言ってる。そして、逃げるでもなく、戦うでもなく、ただ部屋でダラダラしている。FBIと司法取引の交渉中で身動きが取れないとはいえ、だらしないと言わざるを得ない。アクション映画の主人公でこんな情けないのは私は初めて見ました。
 主人公がこんなザマなので、殺し屋やFBIが彼の代わりにアクションするわけですが、殺し屋の数が多いのと、それから各自が同時進行でバラバラに行動し、尚且つそれに合わせて場面転換が頻繁に行われるので、観ている方はついてゆけずに混乱してしまいます。
「あれ? こいつ誰だっけ?」
「会話についていけねえ」
 と思うこともしばしば。設定や人物関係は、パンフレットに目を通しておかないと把握しづらいものがあります。

 ちなみにこの映画はR-15指定です。R-15指定だけあって、血がバンバン飛び散ります。血を見るのは苦手という人は見ない方がいいでしょう。(←一応、このように警告しておきます。念のため)

 最後に、良かった点についても言及しておきましょう。
 この映画の良かった点は、主役から端役に至るまで、どいつもこいつもキャラが濃いということです。中には、無駄に濃いのもいましたが。
 この濃すぎるキャラたちによって、この映画はアクの強い、実に個性的な映画となっているのです。

スモーキン・エース (ユニバーサル・ザ・ベスト2008年第3弾) [DVD] DVD スモーキン・エース (ユニバーサル・ザ・ベスト2008年第3弾) [DVD]

販売元:ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
発売日:2008/07/10
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インビジブル(2000年、アメリカ)

主演:エリザベス・シュー、ケビン・ベーコン
監督:ポール・バーホーベン
原題:HOLLOW MAN
時間:113分

あらすじ…「国家最高機密に属する研究プロジェクトを率いている天才科学者のセバスチャン・ケイン。人間を透明にするというプロジェクトを進めていた彼は、ついに自ら実験台となる。”透明”の力の虜になり次第に行動がエスカレートしてく(※原文のママ)ケインは、狂気へと暴走していく…。」(パッケージの文章より引用)

 邦題のインビジブル(Invisible)は「目に見えない」の意であり、透明人間の形容に相応しい。一方、原題のHOLLOW MANを直訳すると「空洞の男」。こちらは、透明人間がマスクをかぶると中が空洞になっているように見えることから来ているようです。

 マッド・サイエンティストが暴走して災厄をもたらすという、映画や小説、ゲーム、マンガなどで何度も何度も使い古されたモチーフですが、今回のマッドサイエンティスト(透明人間)がやったことといえば、自分が日常的に覗きをしていた女性のレイプ、地下深くの研究所の爆破、同僚や上司の殺害ぐらいのもので、世界を支配するとか人類を破滅させてやるなどと息巻いていた「先輩」たちに較べれば、短絡的でかわいい(?)ものです。

 ちなみに、エロシーンは控えめです。レイプシーンは「さあこれからだ!」という時に唐突に終わって省略しているし、元恋人で同僚の女科学者へのレイプは夢オチだし、女科学者とその恋人が「さあこれからだ!」という時には透明人間が怒って窓ガラスを割って中断させる。
 もっとも、あんまり詳しく描写するとR指定を受けてしまいますから、このぐらいでやむをえないのかもしれません。

ドラマ・ムービー”TRUE STORY”

 懸賞で当たった、2007年度版「Potential for Your Driving NISSAN MOTORSPORTS」というDVD収録されている短篇ドラマ。

主演:水田芙美子
時間:大体10分ほど
提供:日産自動車株式会社

あらすじ…「とある雑誌編集者が、時にぶつかり、時に戸惑いながら日産モータースポーツに込められたメッセージに出逢うまでを描く」(パッケージの紹介文より引用)

 勝ち負けに異常に拘る26歳独身女のトンガリ具合がツッコミどころです。
「レースなんて結果だけ書けばいい」(←白熱したバトルや選手のドラマだって充分ネタになるのだが…)
「写真なんて(記事の)賑やかし」(←カメラマンに向かって言う言葉じゃない)
「あたしが結婚していいって言ってるのよ! なんで素直に嬉しいって言えないのっ!!!」(←自分が結婚するって言ってるのよ! なんで素直に嬉しいって表情を出せないのっ!!!)
 このようにして、主人公の女性がキーキーわめくさまを笑うのも一つの鑑賞法だと思います。

 ちなみに、モータースポーツを題材にしていますが、日産のスポーツカーしか出てきません。スポンサーが日産だけだから、他者の車は出せないのです。まあ、そこは大人の事情ってことで。

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