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聖衣(1953年、アメリカ)

監督:ヘンリー・コスター
出演:リチャード・バートン、ジーン・シモンズ、ヴィクター・マチュア、マイケル・レニー

あらすじ…ティベリウス帝治下のローマ。護民官マルケルスは奴隷市場で次期皇帝と目されるカリグラの不興を買い、イスラエルへ左遷される。そこで彼は、キリストと呼ばれるナザレのイエスを処刑し、イエスの赤い衣を手に入れるのだが…。

 イエスの顔を出していないのはそれなりの「配慮」があったんでしょうか。

 それはさておき、ペテロがローマへ来るのはもっと後だったような気が…まあ、これは歴史を題材にしているとはいえ、史実に忠実ではありませんから、歴史に詳しい人はその辺をあまり気にしないで観た方がいいでしょう。
 さて、この映画は「20世紀FOX映画が社運を賭けて創った超豪華大作」(パッケージのコピーより)だそうですが、確かにセットやエキストラの数を見ると豪華です。その点は評価していいでしょう。

 ちなみに、日本では「護民官」はなじみがないので広辞苑を引いておきます。

ごみん-かん【護民官】(tribuni plebius ラテン)古代ローマで、貴族・平民の対立に際し、平民保護のため、前五世紀中頃に置いたという官職。平民会から毎年一〇人選出し、平民会を招集しこれに提案する権限、貴族側の決定を拒否する権限を持った。トリビューン。

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五条霊戦記(2000年、日本)

監督:石井聰互
出演:浅野忠信、隆大介、永瀬正敏

あらすじ…平安時代末期、京の五条橋で平家の武者たちが次々と襲われ惨殺される事件が続発した。武蔵坊弁慶は犯人(鬼)を倒そうとするが…。

この映画はギャオで観ました。
http://www.gyao.jp/sityou/catedetail/contents_id/cnt0021997/

 庶那王(浅野忠信)が無表情で敵をバッタバッタを斬り殺してゆきます。のみならず、無抵抗の僧も斬り殺しています。
 わが国で人気のある英雄がかくも冷酷な殺人鬼として描写されるとは…。いくら復讐のためとはいえ、殺しすぎだろ…常識的に考えて。
 しかし、不気味さを表現する上で、この無表情での殺戮はいい味を出しています。

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真救世主伝説 北斗の拳 ラオウ伝 殉愛の章(2006年、日本)

監督:武論尊、原哲夫
アクション監督:今村隆寛

あらすじ…ケンシロウが聖帝サウザーを倒す。

この映画はギャオで観ました。
http://www.gyao.jp/sityou/catedetail/contents_id/cnt0034766/

 そういえばこの映画は、ファンド形式で製作費を集めるとかでちょっと話題になっていました。しかし、その後ヒットしたという話を聞かないので、ファンドに出資した人たちは満足な配当金を得られなかったんじゃないだろうか。
 などと、スタッフロールを眺めながら思っていましたが、作品そのものも今一つ面白さが感じられませんでした。キャラの描写も残虐な表現も中途半端です(原作は私の知る限り、もっと濃くてグロい)。
 この作品は全5部作のうちの第1作ということですが、この状態で5作品が出来上がるのかどうか…。
 最後に、良かった点について。声優は良かった。

JM ジョニー・ネモニック(1995年、アメリカ)

主演:キアヌ・リーブス
監督:ロバート・ロンゴ
共演:ビートたけし、ドルフ・ラングレン、アイス・T、ディナ・メイヤー、ヘンリー・ロリンズ

あらすじ…2021年、全世界は巨大コンピューター・ネットワークに覆われ、人類の多くはNASと呼ばれる奇病に苦しんでいた。脳に移植したシリコンチップで情報を運ぶ”記憶屋”ジョニーはある情報の密輸を請け負うが、許容量を超えてしまい、24時間以内に取り出さなければ命さえ危ない。しかもそれはファーマコム社が開発したNASに関する極秘情報だった!?タカハシ率いる犯罪組織”ヤクザ”に追われる中、人類存亡を賭けた戦いが始まった!(パッケージの紹介文より引用)

 ビートたけしがハリウッド映画に出演するということで、日本でちょっと話題になった映画です。しかし、その後ビートたけしは「HANA-BI」「座頭市」で、キアヌ・リーブスは「マトリックス」とヒット作を出して話題になりましたが、この映画はサッパリ話題にならず、すっかり忘れ去られています。
 なぜか? その答えは、映画を実際に観るとわかりました。映画自体がショボいのです。

 まず、冒頭に北京のシーンが出てくるのですが、そこに出てくる漢字がおかしい。中国大陸は簡体字なのに、なぜか繁体字が出てきます。
 又、北京のホテルの一室(ジョニーが情報を受け取る場所)を見ると、いかにもアメリカ人が中国っぽいものを部屋に配置して中国っぽく見せている感じがします。

 それから、「人類存亡を賭けた戦い」と銘打ってますけど、キアヌ・リーブスは基本的に逃げ回っているだけで、殺されそうになったら反撃して逃げるの繰り返しです。しかも、自分が助かりたいという思いだけで戦っているところがありますので(彼はお金のために情報を運んでいるのであって、人類を救うなんていう使命感は全くない)、ヒーローとしてはだらしがない。

 次に、敵役のビートたけし(ファーマコム社の手先となってジョニーを追いかける、ヤクザのタカハシさん)について。こちらは殆ど戦いらしい戦いをしないうちに終盤へと至り、部下の裏切りに遭って死んでしまいます。これでも一応アクション映画なんだからこの人のアクションを見せてもよかったのですが、そういうおいしいところは、この人を殺した部下が持って行っています。まあ、アクション自体がショボいので、別にやらなくてもいいんですが。

 他にも、ヤク中のイルカがどう見ても作り物にしか見えない、160GBの容量に320GBものデータが入るわけないしリミッターだってついているだろう、ヒロインがあんまりかわいくない、などなど色々と突っ込みを入れたいところはありますが、これくらいにしておきます。

 最後に、一つくらいは誉めておかないといけませんな。サイバー空間でのCGが、当時(90年代)の技術ではよく頑張っていたと思います。マトリックスに較べれば全然ショボいし洗練されていませんが、当時の水準としては良かったのではないでしょうか。

ブラッド・ダイヤモンド(2007年、アメリカ)

主演:レオナルド・ディカプリオ、ジャイモン・フンスー、ジェニファー・コネリー
監督:エドワード・ズウィック
あらすじ:アフリカのシエラレオネで、巨大なピンク・ダイヤを巡って争う。

 4月4日(水)、試写会で観ました。
 ディカプリオは元傭兵でダイヤの密売人という設定で、彼が強いのは元傭兵だからということになります。しかし、それにしては体が細いように感じられました。
 ところで、戦闘・虐殺シーンでは、画面が激しく揺れ、修羅場での混乱ぶりをうまく表現していました。苦手な人は酔ってしまうかもしれませんが、一つの演出方法として評価していいでしょう。
 この映画を簡単に言うと、政治的メッセージ性が非常に強い。紛争地域で反政府勢力が採掘したダイヤが武器購入資金となり、その「紛争ダイヤ」は闇市場に流れる。そこでこの映画は消費者である観客に、紛争ダイヤを買わないように呼びかけます。
 その主張は正しいと思いますが、それじゃあ我々消費者は、ダイヤモンドを目の前にしてそれが紛争ダイヤであるか否かを見分けることができるでしょうか? 専門知識のない人間にはわかりっこない。(例えば私の場合、ダイヤなんか身近にないし、人造ダイヤと天然ダイヤの区別すら着きません。)
 ともかくも、この映画は「政治」が強くにじみ出ているので(そういえばラムズフェルドが合成で出ていた)、「家族揃って楽しむ」というより、「国際政治に関心がある」「ゴルゴ13が好き」という人間向きだと、強く感じました。

ワンス・アンド・フォーエバー(2001年、アメリカ)

主演:メル・ギブソン
監督:ランドール・ウォレス
あらすじ:ベトナム戦争。アメリカ軍とベトナム軍はイア・ドラン渓谷で激烈な戦いを繰り広げる。

この映画はギャオで観ました。
http://www.gyao.jp/sityou/catelist/pac_id/pac0002467/

 この映画では人がバタバタ死ぬし、血も流れます。戦闘シーンで血糊がカメラのレンズに付着するところなどは実に生々しい。リアルさという点では「ブラックホーク・ダウン」の方が上でしたが。
 ちなみに、主人公のハル・ムーアはリーダーシップがあり、敬虔で、家族思いで、勇気があり…という、「古き良きアメリカンヒーロー」をそのまま体現したような人物で、単純なアメリカのアクション映画ならそれでいいのですが、こういう重厚な映画では寧ろ浮いてしまいます。
 アメリカ側に較べれば少ないですが、ベトナム側も一応描いているのは評価できます。

ワンス・アンド・フォーエバー / メル・ギブソン ワンス・アンド・フォーエバー / メル・ギブソン

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